フォブで開発した広視野レンズ群(対物レンズ,チューブレンズ,スキャンレンズ)

フォブについて

TTLのOBIC像

フォブは最先端理化学機器の開発専門会社です。
世の中に無い、誰も手がけたことのない装置を開発するのが当社設立の理念です。お陰様で多くの研究機関や開発部門から御発注をいただき現在に至っています。製品化の予定が無い装置や、一台限りの実験装置も開発します。
具体的構想の定まらない状態でも、フィージビリティ調査の段階から新しいアイデアの実現をお手伝いできます。


社名の由来

ダニ比較画像

フォブの名前は視野を意味する技術用語FOV(Field Of View)からとりました。 これには二つの意味があり、一つは文字通り広視野顕微鏡を開発することです。
顕微鏡というと、少し前までは、非常に小さな物体を大きく拡大して、微細構造を明らかにするという用途が多かったのです。ところが最近では、科学技術の進歩にともない、非常に広視野で、しかも顕微鏡レベルで高分解能が必要という新たなニーズが高まってきました。  広視野と高分解能には技術的に相反する要素も多いのですが、フォブでは広い視野で対象物の全体像を俯瞰することができ、同時に数多くのピクセルで物体の微細構造も記録できる、という顕微鏡の開発を進めていきます。

より大きな、もう一つの意味は、開発を進めるときに、より広い視野で最適の手段を採用して行こうということです。装置を開発するとき、最適の手段を選択することは極めて重要なのですが、これを右の3枚の写真を例にとって説明します。
 Aは今から約350年前、顕微鏡黎明期にRobert Hooke(有名なフックの法則のフック)によって描かれたダニのスケッチです。実に見事なスケッチですが、当時顕微鏡を覗けば即この様な画像が見えていたわけではありません。では、どの様に見えていたのかというと、Bが近いはずです。
 Bでは(別装置、別個体なので正確さに欠け恐縮ですが)焦点は一部にしか合っておらず、他は大きく暈けているのが分かります。顕微鏡画像は多かれ少なかれ、みなこの様になります。つまりフックはBの様な画像を見ながら、焦点を動かして全体像を頭の中で合成してAのスケッチを描いたのです。17世紀ではこれがベストソリューションであることは疑う余地がありません。
 Cはコンフォーカルという手法で、人の頭脳に頼ることなく、機械が作り出した焦点合成画像です(Bと同装置、同個体)。ここでは、顕微鏡に光学とエレクトロニクスの要素が大きく加わっています。ところで、Cの写真を撮った装置は約25年前の開発品です。詳しいことは省略しますが、この時代はこれがベストのソリューションだったのです。
 今ではコンフォーカルを使わなくとも、PCと顕微鏡カメラ、それにソフトウエアという構成でCとかなり近い結果を得られるようになっています。つまり、ソリューションは、その時代時代の技術背景で変わってくるのです。

フォブの装置では、光学、機械工学、電子工学、ソフトウエアや生物学にいたる迄、様々な技術をバランス良く導入していきます。最良の結果を得るために、既存の技術に拘ることなく最適な手段を応用していこう、というのが私たちの製品開発に対する基本的な考え方です。


開発実績

ユリ比較画像

広視野顕微鏡に限らず、顕微鏡関連装置を中心に数多くの開発実績があります。応用分野は半導体からバイオテクノロジーまで広範囲です。また、通常の地球環境に限らず、強磁場、放射線、真空、超高温など様々な環境下で動作する装置の開発にも対応してきました。
 個々の開発事例は大変興味深いものばかりなのですが、顧客情報保護のため、開発内容や顧客名は非公開とさせていただきます。